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中国で日本人がスパイ容疑で逮捕されましたが、これは人権侵害ですよね?


何故、中国が、そう思うのかと言うと、日本政府自身が、日本人に対して人権侵害しているからです。ですから、日本政府が中国政府に人権侵害するな言うても、「どの面下げていうとるんじゃあ~、お前たちも日本人に対して人権侵害しとるではないか」と言われてしまうのです。それと言うのも、日本政府が国際人権規約に基づく個人通報制度を批准していないからですよね?

ロシアですら、国際人権規約に基づく個人通報制度を批准しています。批准していない日本はロシアにも劣ると言う事ですよね?

国際人権規約委員会とは、市民的及び政治的権利に関する国際規約(自由権規約)の実施を監視するために設置された国連の機関です。自由権規約は、世界人権宣言の内容を条約化したもので、人権諸条約の中で最も基本的かつ包括的なものです。自由権規約に加盟した国は、定期的に自国の人権状況に関する報告書を提出し、委員会から勧告や指摘を受けます。また、個人通報制度という仕組みにより、自由権規約に違反したと主張する個人や団体が委員会に直接訴えることもできます。

日本は1979年6月21日に自由権規約を批准しました。自由権規約は、身体の自由と安全、移動の自由、思想・良心の自由、差別の禁止、法の下の平等などの市民的・政治的権利を保障しています。日本は定期的に自国の人権状況に関する報告書を提出し、委員会から勧告や指摘を受けています。

個人通報制度とは、自由権規約に違反したと主張する個人や団体が、自国の司法手続きを終えた後に、委員会に直接訴えることができる仕組みです。しかし、日本は自由権規約に付帯する第一選択議定書(個人通報制度を定めた条約)を未だ批准していないので、日本政府を相手にして個人通報を行うことはできません。そのため、日本政府に関する個人通報制度の事例はありません。日本弁護士連合会やアムネスティ日本などの団体は、日本政府に対して個人通報制度の批准を求めています。

他の国では、自由権規約に違反したと主張する個人や団体が、国際人権規約委員会に通報する事例が多数あります。例えば、以下のような事例があります。

オーストラリアで、日本人の女性5名が、オーストラリア人の男性によって性的暴行を受けたとして逮捕された事件(メルボルン事件)。弁護団は、通訳に問題があったことや、裁判所が被害者の証言を無視したことなどを指摘して、国際人権規約委員会に通報した。委員会は、オーストラリア政府に対して、女性たちの名誉回復や補償を求める勧告を出した。

ロシアで、反政府活動家のナワリヌイ氏が、政治的な理由で逮捕・拘束された事件。ナワリヌイ氏の代理人は、委員会に緊急措置を求める通報を行った。委員会は、ロシア政府に対して、ナワリヌイ氏の即時釈放を求める決定を出した。

ドイツで、トルコ系移民の女性が、夫から暴力を受けた事件。女性はドイツの警察や裁判所に助けを求めたが、十分な保護を受けられなかった。女性は委員会に通報し、ドイツ政府が自由権規約第7条(非人道的・屈辱的な待遇の禁止)や第17条(私生活・家庭生活への不当な干渉の禁止)に違反したと主張した。委員会は、女性の主張を認めて、ドイツ政府に対して謝罪や補償を求める勧告を出した。

個人通報制度の批准には、以下のようなメリットがあります。

国内の司法手続きで救済を得られなかった場合に、国際的な救済手段として利用できる。
個人通報制度を通じて、自由権規約の解釈や適用に関する先例を学ぶことができる。


個人通報制度を受諾することで、国際社会に対して人権保障への真剣な姿勢を示すことができる。

個人通報制度を受諾することで、国内の人権保障システムの改善や強化につながる可能性がある。

 

国際人権規約に基づく個人通報制度を受諾した国は、2021年12月現在で123カ国です。ヨーロッパで47カ国、南米で12カ国です。